【メタボM監督】“走る映画は傑作多し”の巻
ブログのネタがつきてきた感のあるメタボM監督であります。ですが頑張ります。
今回、何を書こうかなと考えておりましたが、
やはり映画業界の端くれに生存する自分としては映画ネタを喋ろうかと思います。
大傑作(あざとい?、でも正直な感想です)「人生はマラソンだ!」にちなんで
“走り”が印象に残った映画について、です。
“走る映画”といえば何が思い浮かぶのか…カッカッカッカッ(一休さんの効果音)
チーン。出ました、これです。
マイナーなB級映画が大好物な自分の脳が点灯させたタイトル、
それは「ジャグラー ニューヨーク25時」(1980年アメリカ映画)!!
原題:NIGHT OF THE JUGGLER
とっても狭き門で入り口にすら来られない方が多いと思われますが、
マラソンを扱った作品ではないものの、この映画の激走感はハンパではありません。
ジャンルはバイオレンス・アクションで主人公は「人マラ」!?=「人生はマラソン
だ!」同様の貧民中年オヤジ。お話は彼の一人娘が大富豪の娘と着ているものが似て
いたために間違って誘拐され、不運のオヤジが娘を取り戻すため怒りの大暴走をする
というもの。一言で説明できる実にシンプルで分かりやすい展開ながら、
娘を奪われたオヤジの感情がド直球で観る者に伝わる痛快作なのです。
中でもオープニングで犯人の車を“足”で追いかけるチェイスシーンの激走ぶりが圧巻。
交通渋滞になりもう少しで追いつきそうになるが犯人の車は強引に発進してギリギリ
で脱出、しかしオヤジはあきらめない。鬼の形相で走って、走って、走りまくる!
結局最後はタクシーに乗って追跡するも逃げられて…と、話は続くわけですが、
このド頭の猛ダッシュで一気に引き込まれ気づくとオヤジ(もっさもさの髭ズラが
またいいんです)の魂が乗り移ってしまっている。
VHSのみで未DVD&ブルーレイなんですよね。この作品。
出たら即買いなんですが…。
自分にとって心に響く映画は、鑑賞していることを忘れハッと気づくと
「あっ、映画観てたんだ」と我に帰る瞬間が何度も訪れる作品。
その間隔が長いほど作品世界にのめり込んでいるワケで、
結果、フェイバリットな映画として一生の宝物となる。ウ~ン美しい。
ここに上げた「ジャグラー」しかり、もちろん「人マラ」(この略、ちょっと小っ恥
ずかしくなってきたので今後はヤメます)もかなりのめり込みました。
“走る描写”ってジャンルにもよりますが、やはり力強いですよね。
「ロッキー」の有名なロードワークシーンでのスタローンの走りとか(横からの
ショットが激走度高し)、同シリーズは作品内容もあって走るシーンは毎回あり
「ロッキー3」では、かつて宿敵だったアポロと浜辺を激走! 走りのノルマ達成後、
充実しきったマッチョな2人の男が海で水しぶきをバシャバシャしながらジャレ合う
シーンがスローモーションとなり、妙にモーホっぽかったなと思い出されます。
あとはこれも知る人ぞ知るですが石井聰互(現・岳龍)監督の「シャッフル」も。
この作品は走って逃げる犯人と走って追う刑事の全編追跡劇で
後半はランニング・ハイ状態の強烈描写で、観る方も呼吸が荒くなってくる。
結論。走りのある映画は傑作多し。
そして当然そうきます。「人生はマラソンだ!」。
中でも心に焼きつくのはラストシーンの…あの“走り”。
これ以上は言えません。これを書いている時でさえ思い出してシビレます。
これは是非とも劇場で体感していただきたいです。
美しくまとまった!